使ってみよう単語検索
単語検索の概要
一般的な日本語教科書(現在7冊の情報を掲載)に含まれる,用言の活用形(約10種類)のアクセントを調べることができます。教科書の課を選んで新出単語を検索したり,特定の品詞,特定のアクセント型,旧能力試験の級などを範囲指定したり,自分で調べたい単語を打ち込んだりして,そのアクセント情報を取得することができます。また,全ての単語とその活用形の音声サンプルの聴取とダウンロードが行えます。
尚,お使いのウェブブラウザが最新でない場合,最新版をダウンロードしてお使いください。一般的なブラウザFirefoxのダウンロードページへのリンクはこちらです。
以下の作業を行なうために「単語検索」ページを開いてください。
注意)今ご覧になっている「使ってみよう単語検索」ページと,「単語検索」ページを二つの window で個別に表示することをお勧めします。
実際にやってみていただきたい作業
単語検索がどのような機能か理解していただけましたら,機能の紹介のため以下の作業を実際にweb上で行なってください。
このページは表示したまま,「単語検索」のページを別のウィンドウで開いて,以下の作業を行なってください。右クリックでリンクをクリックして,「新しいウィンドウで開く」とすると別のウィンドウで開くことができます。
A.教科書の課を指定した検索を行ってみましょう。
- 例として, 検索・表示条件の教科書という項目から「みんなの日本語」の「第5課」から「第7課」までを選択し,「実行」をクリックしてください。結果,「みんなの日本語」の用言一覧が表示されます。下までページをスクロールすると,次のページがあることが分かります。すべてをこのページに表示させたい時は,次の作業をします。
- オプションの行数/ページを「30」に上げて,「実行」をクリックしてください。結果,1~3グループの全ての動詞がこのページに表示されます。
- 検索結果を見てみましょう。トップに表示された1グループの動詞「行く・行きます」を見てください。その下のグレーの「み初5」は,「みんなの日本語初級5課」が新出課であることを示しています。他の教科書情報も記載されています。また,難易度は「初級前半」「旧能力試験4級」であることが分かります。
- その右側には,12の活用形のアクセント型が列挙されています。もし,「~ます形」を「辞書形」より前列に持ってきたい場合は,「~ます形」の黒い部分にマウスポインターを持っていき,クリックして掴んでそのまま「辞書形」の前にドラッグ&ドロップしてください。「辞書形」と「ます形」の列が入れ替わります。
- 「7課」までの日本語学習には,これほど多くの活用形は出て来ないので,表示させたくないものがあるという場合は,すぐ上の「〇〇形」のチェックボタンをはずしてください。チェックがあるものだけが残ります。
- アクセント型は,直線と¬のマークと色で表記しています。ピッチカーブが見たいときは,上部オプションのピッチカーブを「表示」にし,「実行」をクリックして下さい。ピッチカーブが示されます。
- 音声が聞きたい場合は,個々の活用形の「FEMALE」や「MALE」ボタンをクリックしてください。女性・男性のサンプル音声が流れます。また,見出しの先頭部分にある■と■をクリックすると,女声と男声の各活用形(横列)の連続音声が流れます。さらに,各活用形の上部にある■と■をクリックすると,女声と男声の各活用形の単語(縦列)の連続音声が流れます。ただし,ネット接続状況によっては音声が途中で途切れる場合があります。音声をダウンロードしたい場合は,Shift+音声クリックすることで,パソコンに個々の音声や一括音声をmp3形式でダウンロードできます。これをご自分の携帯プレーヤーに入れれば,どこででも聞くことができます。
- 特に覚えたい単語だけ一括ダウンロードしたい,という場合は,不要な単語の先頭部にある×印をクリックしてください。その単語が消えます。また,単語列をマウスの右クリックで掴むことで,上下に配置を入れ替えることもできます。
B.次に,印刷用ページの機能を使ってみましょう。
- 授業ではインターネットが使えないので印刷がしたい,学生に配布したいなどの場合を想定して作りました。
- 各活用形の表示/非表示のチェックボタンの一番右側に印刷用ページを表示の記載があります。これをクリックしてください。結果,今見ていたページが白黒で印刷できるようになって現れます。必要のない単語があれば,一番右端の×印をクリックしてください。単語列が消えます。元のページからも,この作業が行えます。
- これをこのまま印刷してもいいですが,pptなどのプレゼンソフトにこの印刷用ページを画像として貼り付けたい場合は,以下を試してください。
Windowsをお使いの場合:Ctrl+PrntSc(キーボード上部)を押して,スタートメニューの「アクセサリ」から「ペイント」を起動させ,「貼り付け」を行い,画像の必要な部分を選択してファイル化する。
Macをお使いの場合:OS 付属の「グラブ」というアプリを起動し,メニューバーから「取り込み→ウィンドウ」あるいは「取り込み→選択部分」などを使って,印刷画面を画像ファイル化する。 - ピッチカーブが不要でしたら,元のページでピッチカーブを「非表示」にして,「実行」し直してから,再度印刷用ページに進んでください。
- これを印刷して授業で学生に配れば,教師側や学生にアクセント知識がなくても,みんなでこれを見ながら読み上げ練習が行えます。簡単な日々の練習の積み重ねで,自然な音声表現の習得が促進されることを目指しています。また,みんなでどのようなアクセント規則があるか,話し合ったり考えたりする機会にもなればと思っています。
C. OJADの「い形容詞の揺れ」への対応について見てみましょう。
- 検索・表示条件の教科書から「みんなの日本語」の「第12課」から「第12課」までを選択し,「実行」をクリックしてください。結果,一番上に,「甘い」が出てきます。左から9列目の「〜い。形」を見てください。アクセントが違う「甘い」が2つ表示されています。「甘い」は,「このケーキはあまい」という人もいれば(場合もあれば),「このケーキはあまい」という人もいる(場合もある)のではないかと思います。
- い形容詞が揺れるのは終止形だけでなく連体形でも揺れることがあります。検索・表示条件の教科書から「みんなの日本語」の「第8課」から「第8課」までを選択し,「実行」をクリックしてください。結果,上から2番目に,「おいしい」が出てきます。「おいしい」は,「おいしい+(ケーキ)」という人もいれば(場合もあれば),「おいしい+(ケーキ)」という人もいる(場合もある)のではないかと思います。
このように,い形容詞は揺れが多いと言われています。この揺れに対し,東京方言話者で日頃からアクセントに意識を持っている音声研究者らが一つ一つの単語をチェックし,実状に合わせて揺れのあるものはそれを記載するようにしました。 - OJADでは上段の記載がアクセント辞書に載っているような規範型,下段の記載が新型,としています。お使いの辞書と異なる場合もあるかと思います。一応の目安と考えてください。
尚、アクセントの揺れに関しては、『日本語話し言葉コーパス』(CSJ)内の形容詞データを分析し、現状では、規範型の出現率が高いという知見を得たため、そのようにしました。 - 規範型だけが見たければ,オプションのアクセントの揺れを「非表示」にして「実行」してください。この方が表示列はすっきりして見えます。
D.漢字入力による単語の検索を行ってみましょう。
- 単語検索の使い方の「検索・表示条件,4.単語の検索」をまだお読みでない方は,まずはその部分の説明をご覧下さい。
- OJADの単語の検索で,「楽」と入力し,「実行」をクリックしてください。この場合,各種検索の条件を「指定しない」に戻してください。結果,1グループの動詞「楽しむ」,2グループの動詞「楽しませる」,い形容詞「楽しい」,な形容詞「気楽[な]」などが出てきます。つまり,「楽」という漢字がどのような語彙で使用されるのかが一覧表示されます。
- 単語には難易度レベルがついていますので,旧能力試験4級では「楽しい」が,3級では「楽しむ」が,2級では「気楽[な]」が出題される可能性があると考えて,能力試験対策として学習の射程をとらえることもできます。また,知っている単語が,初級前半レベルなのか,中級後半レベルなのか,ということが分かり,学習モニターにもお役立ていただけると思います。
E.自由に好きな単語を検索してみましょう。
- 検索・表示条件の単語の検索で,表示させたい単語を入力してください。カンマやスペースを入れることで,複数単語の検索が行えます。
- 例えば,「遊ぶ 食べる 起きる 寝る 歩く 旅行する」を入力してみてください。動詞の種類別に整理され,表示されます。尚,漢字仮名混じりで,辞書形,ます形以外の形で入力を行うと,D.漢字入力による単語の検索と同じ結果になります。
- 検索の条件を使うと,学習したい特定の単語セットのみを表示させることができます。例えば「教科書=指定しない」「品詞=い形容詞」「アクセント型=頭高型」とすると,頭高型のい形容詞のみが表示されます(単語の検索は空欄に戻してください)。個数としては少ないですね。